始めた頃が一番自信があった
始めた頃が、一番自信があった気がします
でも不思議なことに、やればやるほど自信がなくなっていく
その一方で、経験値としての自信は年々積み重なっていく
この感覚は、長く何かを続けている人ほど感じたことがあるのではないでしょうか
どうした?何かあったの?
というような書き出しになってしまいましたが、あるアーティストが話していた「自信」についての話と、最近独立した家具職人と話をして忘れかけていたあれこれを思い出しました

始めたばかりの頃の自信
何かを始めたばかりの頃というのは、「自分でもできるかもしれない」という自信がありました
もちろん、そうなるための努力やリスクも考えながらではありますが、
まだ世界の広さを知らないから、勢いだけで怖さを知らない状態ですね。
逆に言うと、だからこそ思いきって進めるし、リスキーなことにも挑戦できる
それは決して悪いことではなく、とても大事な力だと思っていますが皆さんはどう思いますか?
続けていくと景色が変わる
ところが、続けていくと少しずつ景色が変わってきます
技術を知れば知るほど、
経験を積めば積むほど、
自分よりもすごい人がたくさんいることを知り、先輩職人が仕事を続ける以上は追いつくことのない世界…
「まだまだ足りないことだらけ…」
現実を目の当たりにするというか、そんな気持ちが仕事を始めてから増える一方
すると、昔のほうが自信があったように感じることさえあります

でも、その裏で育っているもの
けれど、よく考えてみると、その裏では別の自信が少しずつ育っています
こんな失敗を経験している。
この順番ならうまくいく。
こういう状況ではこうすればいい。
そうした小さな経験が、知らないうちに積み重なっていく
若い頃の自信は、いわば「勢いの自信」
未来の可能性に賭けた自信みたいなものです
それに対して、長く続けていくことで生まれてくるのは
「積み重ねからくる自信」なのかもしれません。
派手ではありませんが、簡単には崩れない、静かな自信です。

積み重ねは、技術だけではない
最近は「タイムパフォーマンス」、いわゆるタイパという言葉もよく聞きます。
短い時間で結果を出すこと。
効率よく成功すること。
それも一つの考え方だと思います。
ただ、個人的にはやはり
コツコツと続けていくことの価値を大切にしたいと思っています。
なぜなら、長年の積み重ねというのは
単に技術だけを育てるものではないと感じるからです。
物事への向き合い方。
人への配慮。
周りへの感謝。
そして、人としての深み。
長く何かと向き合ってきた人には、そうしたものが自然と滲み出ているように感じます。
それは短い時間では身につかない、
時間の中でゆっくり育っていくものなのだと思います。

本当の自信は、時間の中で育つ
最初の自信は、勢い。
でも本当の自信は、時間の中で少しずつ育っていくものだと考えています。
遠回りに見えることもあるけれど、
積み重ねにはちゃんと意味がある。
だから今日もまた、少しずつ。
そういう感覚で物事に向き合うことが人間の深みになっていく。
その滲み出る雰囲気が「この人面白そうだな」と思ってもらえるのが僕の理想です。
独立から15年が過ぎ、何となく新たなフェーズを意識して積み重ねを続けていきたいと思います。